愚者の皮・チガヤ編 ネタバレ:第2話 妻籠
《 自由と籠2回 》
千茅さんを暗い地下室へと
閉じ込めてからというもの、
セキさんは毎日自分のついたお餅と甘酒を、
彼女のいる縦穴の上のから差し入れていました。
しかし、彼女はそれを一度も口にしようとはしません。
千茅さんは、
セキさんが自分を暗い穴の底に閉じ込めて「飼う」ことに、
悦びを感じていることに気が付いていたのです。
千茅さんを誰にもみられることはなく、
自分だけが彼女の愛でられる
この状態に幸せすら感じるセキさん。
千茅さんは、彼が
「子供のころけがをした鳥やウサギを
治していていた優しい人だ」
という話を市場の人々から聞き、
それと同じように自分も外に
出してほしいと訴えました。
すると、彼は
「自分が保護した動物をなぜ
手離さなければならないんだ?」
と言います。
セキさんが縦穴のふたを少し広く開け、
光を中にいれると、
千茅さんが閉じ込められた穴の奥には、
鳥籠や小さな檻が山のようになっていました。
「もっと早く千茅さんを縦穴に入れればよかった」
と口にする彼に、
自分の気持ちをわかってもらえず、
自由でいることを奪われた彼女は、
悲しみの余り涙を流します。
そして、セキさんは去り、夜。
夫婦二人のために、わかってほしかったなと
強く思う千茅さん。
ですが、彼女はへこたれてはいません。
結んでいた髪の毛のをほどき、
引っ張って自分の髪の毛を
切り始める千茅さんの目には、
何かたくましい輝きがやどっているのでした。
彼女を見てると、
何にも縛られない彼女らしさを感じて、
何をしてくれるのかなとわくわくします。
彼女がどう行動していくのか、次回が楽しみです。
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