ココロ・ボタン 第12巻最終話 ネタバレ 無料試し読み

【好きとそれぞれの道、最終話】

あっという間に流れ、

気づけば3年生の春3月。

そう、今日は新奈ちゃん達の卒業式です。

一緒にNYに付いてきてほしいと言われて、

新奈ちゃんは英語を猛特訓。

なんとか英文科のある大学へ合格。

古閑くんは国内の大学を出てから、

留学の予定です。

そして、速水さんは京都の大学へ、

環さんは演劇の勉強を頑張ると宣言。

それぞれが将来に向かって、

進路を決め歩みだしていきます。

卒業式で校長先生から、

卒業証明書をもらい

感無量な新奈ちゃんは、

自分が卒業することを

しみじみと感じていました。

卒業生代表の挨拶は、

もちろん古閑くんです。

彼と一緒に過ごした3年間は、

新奈ちゃんにとって宝石のように

キラキラ輝いていた時間だったように思え、

卒業式を終えて涙が止まりません。

泣いてばかりの感情が

素直な新奈ちゃんです。

みんなが帰って誰もいなくなった教室で、

古閑くんは新奈ちゃんのことを

待っていました。

去年の卒業式で、

古閑くんが在校生の送辞を務めた日、

彼から、来年自分たちが

卒業式を迎えるときに、

好きと言うよ、それまでおあずけ

と伝えられていた、新奈ちゃん。

それから1年、ついにこの日が!

と嬉しくなります。

いざ、古閑くんが好きと

言ってくれるとその声は、

キンコンカンコーンという

学校のチャイムに阻まれ

よく聞こえませんでした。

もう一度とせがむ彼女ですが、

一度しか言わないって言ったよねと

古閑くんの意地悪が発動。

夕焼けが広がる川沿いの

土手を歩いて帰る二人。

聴きそこねちゃったと

少ししょんぼりする

新奈ちゃんに、

古閑くんは彼女の頭を撫でると、

額を合わせて

「新奈のそいうところ大好きだ」

と笑顔で伝えます。

「あたしも好き」

と答える新奈ちゃん。

二人は、抱き合って幸せを感じます。

これからの二人もこんなふうに、

悪ふざけしたり、幸せを感じたりと、

そんな光景が目に浮かぶラストでした。

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