ココロ・ボタン 第11巻52話 ネタバレ 無料試し読み

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【指輪と約束52話】

古閑くんからプレゼントしてもらった

指輪がいくら探しても見つからず、

しょんぼりな新奈ちゃん。

すると、スマホが鳴ります。

画面には、古閑衛人の文字。

嬉しいような悲しいような、

複雑な感情に新奈ちゃんの目からは

涙がこぼれます。

溢れる涙を拭いて、

電話に出ると古閑くんの

優しい声が聞こえてきました。

新奈ちゃんに、

古閑くんは去年も見に行ったから、

2周年のお祝いに一緒に花火を見に行こうと提案。

古閑くんの優しさに嬉しくなりながらも、

電話を切ると彼への複雑な感情に

涙が止まらない新奈ちゃんでした。

夜、古閑くんに会う前に、

失くした指輪を見つけたいと、

暗い中ライトをかざしながら、

草むらを必死に探していると

人影が近づいてきます。

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誰かと思ったら、古閑くんでした。

指輪をなくしてしまったと

泣きながら話をすると、

古閑くんは優しく新奈ちゃんの頭を撫で、

一緒に探してくれると。

二人は、相手の方に背を向いて、

草むらをかき分け、指輪を探します。

古閑くんは、手を動かしながらぽつりと

「そのままでいいから聞いて」

と新奈ちゃんに背を向けて、話し始めました。

そう、古閑くんの将来の夢についてです。

古閑くんは、新奈ちゃんの会う前から

ニューヨーク行きを決めていました。

新奈ちゃんに出会ってからは、

まだ話すことでもない、

未来を決める時期に、

その時に話せばいいと考えていたのです。

しかし、新奈ちゃんと別れなければいけないのか、

彼女の夢を左右してしまうのかと思うと、

いざとなった時には、

話せなくなってしまったのでした。

ずっと、彼が自分のことを考えて、

迷っていてくれたことを知った新奈ちゃんは、

彼を後ろから包み込むように抱きしめます。

古閑くんは、振り返り、

新奈ちゃんと目を合わせ、

「いつかNYに行く時は付いてきてほしい」と。

新奈ちゃんが、返事をしようとすると、

草むらにキラリと光るモノが、指輪です。

古閑くんは指輪を手に取り、

そっと新奈ちゃんの指にはめて、

キスを交わすのでした。

もう返事なんていらないよと思う、

幸せなラストです。

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